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2008年2月 8日 (金)

キジバトは衝突して粉を残す

Photo2/7に、東京都内で会議に出席しました。場所は緑の多い大学構内にある会場です。建設されてからまだ10年にならない新しい建物で、大きなガラスを使ったおしゃれな作りです。緑が多くて、大きなガラス、鳥がぶつかりそうだな、と思っていたらやはりキジバトが衝突した痕跡がありました。

羽ばたきながら翼をやや持ち上げた状態の真っ正面の形が、浅いV字になってとても綺麗に残っています。V字の中央の胴体の部分は胸のあたりの羽毛の一枚一枚もうろこ状にわかります。翼の先端は上に反り返っていますから、まさに翼を打ち下ろそうとしてぶつかったのでしょう。

Detail向かって左側の翼(写真は建物の中から撮影したので鳥の右翼です)を見ると、ちょうど中頃の翼角のあたりに数枚の短い羽毛、小翼羽まで見えます。キジバトの痕跡は大きなガラスのある建物ではちょいちょい見られますが、この痕跡は鮮明さ、左右の対称さなどから一級品かもしれません。

ガラスにはトラツグミやシロハラもよくぶつかりますが、痕跡が綺麗に残るのはなんといってもキジバトです。これはハトの仲間が粉綿羽(ふんめんう)というものを持っているからです。

多くの鳥は羽繕いするのに、尾羽のつけ根にある尾脂腺(びしせん)から出る分泌物を使います。これは、脂肪、脂肪酸、蝋などを含んでいるそうです。

ですが、ハト類、サギ類、フクロウ類などでは、尾脂腺の発達が悪く、そのかわりに、粉綿羽というパウダーで羽毛の手入れをするのです(「おもしろくてためになる鳥の雑学事典」日本実業出版社, 2004に解説があります)。

キジバトがガラスに衝突してできる痕跡はこの粉綿羽のパウダーがガラスに残るのです。

粉綿羽というのはぼろぼろと崩れて粉が出来る羽毛で、体の表面、通常の体羽の下に生えています。サギ類では、粉綿羽区という粉綿羽だけがまとまって生えている部分がありますが、ハト類やフクロウ類ではそういう部分はありません。

サギ類もフクロウ類もなかなかガラスに衝突しませんから、粉綿羽があるのに気づきません。一度ぶつかって見せて欲しい気もしますが、それはかわいそうでしょうね。キジバトも世の中にガラス窓というのができてさぞや迷惑に感じていることでしょう。

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