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2006年10月30日 (月)

ムクドリの群れに珍鳥?(識別編)

01s_6さてお待たせしましたが、今日は10/8に千葉県新松戸のムクドリのねぐらで撮影した画像に写っていた怪しい鳥について分析してみたいと思います。怪しい鳥を改めて出すと、こんな鳥です(上段の電線、電柱から右に4羽めの黒い鳥)。

ごらんのように全身真っ黒い鳥で、ムクドリよりやや小ぶりに見えます。向こうを向いて口を開けて鳴いているようすを見ると、頭が明らかにムクドリより小さくて、体のプロポーションが違うのは確実のようです。そして虹彩(目です)が黄色いのでしょうか、淡い色のように見えます。

01_4頭はこんな感じでしょうか(すみませんPhotoshop使いこなしてません(^^;)
      
    
     
      
10/14の文章であたりを付けた、東南アジアのムクドリ類を調べてみると、ナニナニハッカと呼ばれる仲間は、虹彩が淡色のものが多いのですが、嘴も淡色で、また翼に白斑があります。東南アジアの図鑑で唯一全身が黒いミドリカラスモドキは虹彩が赤くてちょっと違いそうです。

もうちょっと拡大して見てみたいところです。

02s_2
拡大するとこんな感じ。なんと虹彩は淡くないようです。虹彩は暗色で目立たず、目の後ろに裸出部があるようです。
   
   
   
   
02_1こうなっているんでしょうか。向こうを向いた頸側から後頸のあたりに緑色の光沢があるようです。

目の後ろに裸出部と言えばカバイロハッカということになりますが、翼に白斑がないとおかしいなどちょっとぴったりしません。

それにしてもどうも妙な鳥です。どうしてこんな不思議な姿勢をしているのかはともかくとして、下尾筒、尾羽のあたりはムクドリと同じように見えます。胸の下部の中央あたりがだんだらに妙に淡いのも不思議な感じ(というかムクドリっぽい)。いちばん不思議なのは足が回りのムクドリとまったく同じサイズと色彩なことです。

頭のバランスがこれだけ違って足が同じというのはどういうことでしょうか?カラスモドキの仲間、ハッカチョウの仲間は、ムクドリとは同じ科ですが、属が違います。頭のバランスがこれだけ違う別属の鳥が、足だけそっくりということはありえないことです。どうも納得がゆきません。

本当に何かとんでもない鳥なのでしょうか?その前提が間違っていないのでしょうか?

画像をうーんと眺めることしばし、あ、っと気づきました。

03_1こうなっているのだ!

虹彩とか裸出部とか見えたのは、目の上に淡いところがあるだけなのです。この淡色部のせいで向こうを向いていると決めてしまったのですが、この鳥はまっすぐ前を向いて嘴をあけているのです。目は落ちくぼんだようになって色はまったく見えなくて、目の上に淡い羽毛があるのです。頸側の光沢と思えたのも頬の淡色部なのです。

これで一番問題の頭のプロポーションが解決しました。前を向いていると思ってこの鳥を見ると、他のムクドリに比べて頭がさほど小さいわけではありません。しかも顔がまったく普通のムクドリの顔じゃありませんか。全体に黒いのは、もともと黒っぽい個体なのが、夕方の光線の加減で黒く見えるだけなのです。冒頭の画像にはありませんが、他のコマも探すとほかにもかなり黒く見える個体が写っています。

なんと言ってもそう思ってみると足からお尻、尾羽のあたりがムクドリそっくりなのに納得が行きます。なんといってもムクドリなのですから当然です。

というわけで、怪しい珍鳥はムクドリという結論に達しました。気を持たせてしまい、申し訳ありませんでした。

むかし、時間があったときには、よく写真図鑑を見て、主題となっている鳥の背景にピントが合わずに写っている鳥の識別をねちねちとしたりして楽しんだものでしたが(鳥ばかりじゃなく、富成忠夫「夏の花」(山と渓谷社)ー春・夏・秋と三部作で出ていた往年の野草写真図鑑の夏の巻ーには哺乳類が2カ所写っているとかね(^^;))、久しぶりにちょっとわくわくして写真同定しました。

ムクドリだったのは残念なようでもあり、当然の結果で良かったようでもあります。ま、そんなに簡単に珍鳥なんて飛んで来ませんよね。

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コメント

2枚目の画像ですが、ディスプレイの設定によっては割合簡単にムクドリであることがわかりますね。普段ブログをアップしているパソコンのディスプレイは、目が痛くならないようにかなり暗めに設定してあるため、真っ黒な鳥に見えてました。

古い記事へのコメントで申し訳ありません。昨日(1/27)、テリムクドリを撮ってしまいました。東京都下ですが・・ツキノワテリムクドリというやつで、ムクドリたちと一緒にいました。篭脱け・・・ですよね~(^^;)ほかにも日本での記録ってあるのでしょうかね。。聞いたこともありません。

実はこの記事に「ツキノワテリムクドリ」で検索なさってたどり着く方が現在でもいらっしゃいますので、念のため書かせてください。
この冬に東京で騒がれたアフリカ産のムクドリ科の鳥は、「ドリ」なしの「ツキノワテリムク」が正しい名前です。詳しくは、このブログの2006年11月18日「和名はハリモモチュウシャクシギなのか?」のコメントを見てね(^^;)
すみません、こまかなことに小うるさくて・・・

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